JR福島駅を発着し、金沢駅と結ぶ新幹線の直通列車が19日、初めて運行される。福島県内農協グループの貸し切りの団体ツアーとして往復する。本年度、東北と北陸の直通新幹線は仙台-金沢間も3往復し、過去最多の4回になる。昨年から運行する高速夜行バスの利用も好調で、北陸新幹線開業を機に東北と北陸の観光流動が活性化している。
 直通列車は東北、北陸両新幹線を乗り入れるため大宮駅で乗り換える必要がない。福島駅を19日午前8時台に出発し、郡山、新白河両駅を経由し正午すぎに金沢駅に着く。復路は21日午後3時台に金沢を出て、7時台に福島に到着する。
 ツアーは福島県内5農協の合同企画。ほぼ満席の約900人が参加し、5コースに分かれて金沢市内などを巡る。農協観光郡山支店の鈴木光輝支店長は「直通新幹線だからこそ実現できた企画。900人が同時に乗り換えるのは難しく、バスよりも現地滞在時間が長くなる」と語る。
 直通新幹線は旅行商品の臨時列車としてJR東日本JR西日本が運行。2016年秋に仙台発着で初めて実施し、17年度は金沢発着も加わり2往復した。本年度は4月に金沢発着、10月には金沢発着と仙台発着が運行され、今回の福島発着を含め4回になる。
 宮城、石川両県は昨年12月、交流拡大に向けた観光連携推進会議を設置。直通新幹線の定期運行も目指している。
 鉄路以外では、JRバス東北(仙台市)が昨年7月に仙台-金沢間の高速夜行バス運行を始めた。週末を中心に週2便でスタートしたが、観光客らの利用が好調のため今年2月に毎日運行に移行した。
 増便後も1便当たりの平均乗車人数は同水準を維持する。同社の担当者は「想定よりも減らなかった。今後も伸びしろを感じる路線だ」と手応えを語る。